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もうひとつの「サバ博」~百貨店でサバが泳いでる?!生きたサバに会える「ミニサバ水族館」の話~

 

・サバのかっこいい泳ぎを見ていると…この気持ちは「憧れ」?

・「サバ水族館」=サバの「閉鎖循環型陸上養殖」システムを形にしたもの!

・サバがSDGsに貢献!

 

 

どうも。鯖やグループ広報担当の通称・さばたろうです。
テニスプレーヤー・松岡修造さんの名言に「今すぐサバになれ!」というものがあります。
理由は「サバは『自分』を持っているから」だそうです。周囲に流れされない、サバのような人間になりたいですね。

 

・サバのかっこいい泳ぎを見ていると…この気持ちは「憧れ」?

 

さて、前回の記事では大阪・阪神百貨店で2月22日〜27日に開催された「サバ博」の様子をお伝えいたしました。

王道のサバ寿司からサバ味噌入りの和菓子やきしめんにいたるまで、サバ料理のバリエーションの豊富さに驚かれたのではないでしょうか。

実は今回の「サバ博」で、フード関連のブースとは別に来場者の皆様の視線を釘付けにした企画があるんです。

ミニサバ水槽を向って左から見た画像

なんと、生きたサバが泳いでいる姿を実際に見ることのできる「サバ水族館」をサバ博のスペース内に作っちゃいました!

コンパクトな水槽の中で意気揚々と泳ぐサバの姿には、老若男女問わず興味津々。

「スピードスター」とも呼ばれるサバの華麗で颯爽とした立ち振る舞いからは、まさに冒頭のご挨拶で申し上げた「自分を持っている」カッコよさを感じますね。

 

・「サバ水族館」=サバの「閉鎖循環型陸上養殖」システムを形にしたもの!

 

さらにこの「サバ水族館」は、ただ単にサバを水槽で泳がせているというだけのコンセプトではありません。

サバ博士こと弊社右田が手掛ける「閉鎖循環型陸上養殖」システムそのものがこの水槽の中で実現されているんです!

採卵したサバを孵化させ、稚魚から成魚へと育成し、成長したサバからまた採卵するというサイクルを何世代にも渡って繰り返すことで、海水の資源を一切使わずサバを養殖することが可能な仕組みを目指しています。

ミニサバ水槽を正面から見た画像

水道水から塩素を抜き、海水には欠かせないミネラルやバクテリアを足して人工海水を作ることで、本物の海と変わらない環境を水槽内で実現しています。

さらに、サバはとてもデリケートな魚なので、水槽内にエサの食べ残しやフンなどが残るとうまく育ちません。
汚水を浄化し、アンモニアや窒素を取り除いた上で再び水槽内に戻します。

こうしてサバにとって快適な環境を整え、水槽内の品質維持やエサの開発など、成魚になるまでのプロセスを一元的に管理しているのです。

 

・サバがSDGsに貢献!

 

この「閉鎖循環型陸上養殖」システムを搭載したミニ水族館、今回のサバ博では百貨店の中に設置したわけですが、言い換えれば、この水槽を置くスペースさえあれば様々な場所でサバの養殖を行えるということになりますよね?

 

弊社右田が考えている構想もまさに、都会の駅ナカやマンションの屋上など、海のない場所でサバの完全陸上養殖を推し進めていこうというものなんです!

ミニサバ水槽を向って右から見た画像

水槽内に人工の海を作り、そこで養殖事業を完結させることで、海水を汚したりサバを乱獲する必要がなくなるのはもちろんですが、
実は「流通」や「雇用」の問題も同時に解決できると考えています。

都会に近い場所、もしくは都会の中でサバを養殖するわけなので、海での養殖と違い、人口が密集しているエリアまでサバを運ぶ際の流通コストが削減されます。
(生きた魚を漁業地帯から都心部まで運ぶ時にどれだけ流通コストがかかるかは、当ブログの過去記事「陸上養殖ラボ、ついに完成!<前編>」でも述べています)

そして今の日本が抱える最大の社会課題でもある「働き方」。
今まで漁業といえば「荒れ狂う真夜中の海で魚と格闘する」「何日も泊りがけで海に出ていく」というイメージがあったと思います。

ですが、都会のど真ん中に水槽サイズの養殖システムがあれば、子育て中の方がパート感覚でサバ養殖の仕事をする、といったような働き方も可能になってくるのです。

水槽内のサバの群れ

環境・雇用・流通…これらの課題を領域横断的に解決できる、これからのSDGs社会に即した漁業。
それを具現化したのが今回のサバ博における「ミニ水族館」であるといっても過言ではないでしょう。

さすがサバ博士の右田だけあって、サバを通じて社会課題を「サバいていく」腕前は見事ですね!

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