NEWS
フィオテック(Fish Bio Technology)に
関するニュース
1月 19, 2023
陸上養殖ラボ、ついに完成!<後編>
どうも。鯖やグループ広報担当の通称・さばたろうです。今朝のごはんは、鯖の棒寿司でした。
さて今回は、大阪・豊中の本社に完成した陸上養殖ラボの見学&レポートの後編をお届け。
そもそも、なんで、鯖?
「安心なサバを提供したい!」という右田の情熱は前回記事で伝わったと思うのですが、改めて右田に問いたいのは「なんでサバなんでしたっけ??」ということ。
ほかにお安くて美味しいお魚って、いっぱいありますよね?
なんならもっと単価の高いお魚も…。どうしてサバなんですか?
右田「少しだけ昔話をするとね、僕は19歳まで全く魚が食べれなかったんですよ。
そんな僕が高校卒業後、知人の紹介で魚屋に就職して4年間実務経験を積んだあと、貿易関係への就職を目指すためワーキングホリデーで単身オーストラリアへと飛びました。23歳の時のことです。
※写真はオーストラリア時代の右田。
その後、日本人が経営する回転寿司チェーン店で勤務。2店舗しかなかった店を13店舗までに拡大。給料は10倍に上がって、支社長昇格・年収1000万円のお話までいただきました。
でもやっぱり日本で挑戦してみたくて、26歳の時に帰国したんです。
しかしそれからが苦難の連続(笑。
様々な仕事にチャレンジしたけれど、どれもまったくうまくいかなかった。
何度も心が折れそうになりながら、考えに考えた結果、
やっぱり自分には料理しか無い、と気がついたんです。
その後家族の支えを受けながら、30歳でオープンした海鮮と焼き鳥の店・居酒屋「笑とり」。
この店の仕入れをしている時、たまたま出会ったのが「八戸のサバ」です。
サバの旨さに虜になった僕は、それ以来美味しいサバ料理の研究に励みはじめました。
毎晩店に泊まり込んでは、『誰も食べたことのない究極のサバ寿司』の試作を続け、妻や家族にも試食の協力をしてもらいながら、ようやくひとつのサバ寿司を生み出します。
※写真は「笑とり」時代の右田ファミリー。右田社長、若いー!!!
これがとても大好評で!焼き鳥と海鮮料理をメインにした居酒屋だったのに、気づけばサバが不動の人気メニューになっていた。
そんな状況をみて妻がこういったんですよね」
「あなたって、サバ料理だけは本当に上手よね」と。
帰国以来失敗を続けて、挫折を重ねていた僕に、
ようやく小さな自信と勇気をもたらせてくれたのがサバだったんです。
その後、2007年6月には、「株式会社鯖や」として法人化。
2014年6月には、サバ料理専門店を経営する「株式会社SABAR」を設立。
そして、2017年7月に、ついにサバをつくるところから手掛ける「フィッシュ・バイオテック株式会社」を設立。2021年には前澤ファンドによる「 【求む!】十人の起業家」にも採択。
なにをやってもだめだった僕に、サバがいろんな出会いとチャンスをくれたんです。これが僕がサバに特化してきた理由。
これからも美味しい鯖を、もっともっと提供したい!って思っています。」
※右田孝宣の自伝マンガ『夫婦サバ物語』。
PDFでお読みいただけます!
上巻)https://sabaya-group.com/wp-content/themes/new_sabaya_group/src/pdf/saba_manga_ue.pdf
下巻)https://sabaya-group.com/wp-content/themes/new_sabaya_group/src/pdf/saba_manga_ge.pdf
パートに働きに出るように、誰もが漁業に関われる環境をつくる
右田の熱いサバ愛が生みだした、この陸上養殖という仕組み。
生み出されるのは新しい販路や食文化だけではありません。
それは新しい「働き方」も生み出します。
右田「いままで漁業といえば当然ながら港の近く、海の近く、と限られていた業種です。
時には遠方へ漁に出たり、時には荒ぶる海と戦ったり、思い綱や縄を運んだり。
危険と隣り合わせなこの仕事に関わる人は、力が強く体力のある男性が有利な業務領域でした。
だけど、この陸上養殖ならばその常識が変えられる。
『自転車で漁場に通勤してきて、日中仕事して夕方帰る』なんていうライフスタイルも実現可能なのです。」
危険な海に繰り出して漁をしなきゃいけないわけでも、
環境の変化で魚が採れなくなって収入がなくなることもない。
いままでの当たり前を変えられる。そこに右田も私たちも可能性を感じています。
写真は、餌やりをする当社スタッフ。
屋根のある室内で餌やりをするので、老若男女問わず作業ができます。
そして、勢いよく餌を食べるサバたち。まさか自分たちが人間の働き方改革に貢献しているとは夢にも思ってないでしょうね!
右田「働き方改革だけでなく、新規事業を考えている企業・個人との提携もあり得ると考えています。
例えば、場所や物件を持て余しているけれど、成長性を感じられる事業を自分たちで【ゼロ→イチ】するのは難しい。そんな風に考えている人たちにとって、この陸上養殖は、既存事業にプラスの価値をつくりだせると考えています。
飲食店や宿泊・旅行関連の店舗に、陸上養殖を併設しても面白い。実はもう既にコラボさせていただいた実績もあります。
→温泉道場様:海のない埼玉県でサバの陸上養殖に挑戦しています! おふろcafé 白寿の湯/温泉サバ陸上養殖場
その他、地方自治体様から3年計画くらいのスパンでご相談をいただくこともあります。陸上養殖は企業単独の事業としてだけでなく、町おこしなど、未来に向けていろんな可能性を秘めていると思うんです。」
この3月からは稚魚育成も始まるし、我が事ながら、展開が超たのしみ。
右田の活動、引き続きおっかけ&発信し続けます!